若い頃、下山する度に思っていた。
「このまま山にいたいなぁ」
標高が下がるに連れて頭に浮かぶ仕事。
本当に仕事は嫌いだったな。(笑)
朝食の支度をしていると山岳警備隊の方からラジオ体操が流れてきた。
連れはテントの外に出ると体操を始めた。
周りのテントでも何人かが外へ出て体操をしていた。
テントを畳み、ザックを背負って劔御前小屋まで登り返す。
あとは雷鳥沢までどんどん下るだけ。
紅葉はまだもう少しという感じだけどいい感じで色付いていた。
紅葉はあと1週間先が見頃なのかな?
だけどこの翌週というのは明日、明後日なので台風24号直撃なのだ。
今朝まで向かいの山のその向こうにいたのだと思うとなんだか時間が経つのが哀しくなる。
地獄谷では時折硫化水素なんかが溜まるらしく、その周辺では樹木もこの通り。
観光客で賑わう「みくりが池」まで来ると日本語以外の言葉の方がよく聞こえる。
一昨日は正面の鞍部から左の方へ登り、稜線を歩いて左の山の向うへ降りて行った。
一望できる峰々を眺めてそんな感傷に浸りたかったけど、デカい声で中国語だか朝鮮語だかを叫んでる人々の中にいては一瞬にして興醒め。
わいわいがやがやと集まってくる観光客から逃げるように室堂へ向かった。
室堂に着くと3日ぶりにまともな食べ物「立山蕎麦」を食べてバスへ乗り込み、観光客でごった返す室堂を後にした。